あなたは女性から選ばれる男性はどのような性格の持ち主だと考えますか?
優しい男性? リーダーシップのある男性? 包容力のある男性?
そりゃあ、優しい男性ってモテそうだよな。
いや。事態はそこまで単純じゃないかもしれん。
確かに優しい男性はモテそうな気がします。ところが、この記事を読んでいる諸兄におかれましては 反例がいくらでも出てくるかと思います。
「なんかオラついてるヤンキーがクラスの美女とパコついてたぞ」
「優しくて温和な彼はまだバキバキ童貞」
「スポーツやっていない男は危機感持った方がいい」
「肉体労働しているあいつはめっちゃ子沢山」
などなど
結局「優しい男が好き」と言うのは、正しいのか正しくないのか いまだにモヤッとしている人も多いかと思います。
そこで今回は「モテる性格とはなんぞや」と題しまして、科学が見つけた女性が評価する優しさと評価しない優しさを科学的に解説していこうと思います。
優しい男はモテるのか?
そもそも、優しい男が本当にモテるのか考えてみましょう。
確かに身近な女性や恋愛情報(笑)を見ると
「優しい男性が好き♡」
といった記述をいくらでも目にするかと思います。
そりゃあ、優しい男の方が一緒にいて安心するし いいに決まってるじゃん。
まぁ、普通に考えたらそうだよな。
そのような説を補強する主張をしているのが、メンタリストDaiGo氏です。
彼によると「親切な男性は、世界共通でモテる性格である」とのことです。
2018年にスイスのチューリッヒ大学で行われた研究を紹介します。モテる異性の性格は「親切さ」であることがアンケートから判明しました。
Figure 2 shows that the sixteen rating could be classified into six broader group of characteristics. Group I represented the characteristics that were rated as most desirable in potential long-term mates: Kind and understanding, intelligent, sense of humor, and fun loving.
Playfulness in Adults Revisited
The Signal Theory in German Speakers
研究では327人の学生(18 ~ 44歳)に対して、潜在的なパートナーに望まれる特性についてのアンケートを行い回答したものになります。
メンタリストのDaiGo氏によると、同様の調査を他の国で行ってもおおむね同じような結果になるといい 「親切さ」こそがモテる性格だと主張しています。
うん。
全く問題ないと思うんだけど。
いや。この研究のマズいところはアンケートに回答して貰う点だ。
人間は自分の本心を理解できないからな。
DaiGo氏によると
①長期的な関係で望ましいのは「親切さ」←論文にも書いてある
②オラオラしてる人がモテるのはメンヘラが寄ってるだけ←客観的な論文が見当たらず 恋愛スクリプト?
だそうです。
ですが、いまいちこの研究結果を飲み込めないのは 私だけではないはずです。なんとなく反例がいくつも思い浮かぶからです。
今回の研究の最もマズいところは
アンケートに回答してもらいそれを解析している点
です。
人間は自分の本能を理解できない
多くの国で望ましい異性の性格を調査すると「親切さ」が必ず上位に出てきますが、これはもしかしたら大きな罠かもしれません。
なぜなら
人間は自分の本能を理解できない
からです。
ノースウェスタン大学の研究を紹介します。男性と女性にはそれぞれ異性に対する好みの性差が存在すると考えられていました。男性は女性と比して外見を重視し、女性は男性と比して経済力を重視するという考え方が伝統的な好みの性差です。
しかし実験によると、男性も女性も異性の好みに対して性差は存在せず 外見を最も重視していることがわかりました。
Replicating previous research, participants exhibited traditional sex differences when stating the importance of physical attractiveness and earning prospects in an ideal partner and ideal speed date. However, data revealed no sex differences in the associations between participants’ romantic interest in real-life potential partners (met during and outside of speed dating) and the attractiveness and earning prospects of those partners.
https://faculty.wcas.northwestern.edu/eli-finkel/documents/EastwickFinkel2008_JPSP.pdf
特に
男性の事前回答:人格>容姿>金
女性の事前回答:人格>金>容姿
でしたが
両方の性別の実際の予測因子:容姿>人格>金
これは、男性も女性も上の口で主張することと本能を区別できず、自分の判断力や本能を内省することは不可能であることを指名しています。
特に今回の研究では女性の場合顕著でした。
上記の実験デザインでは、事前アンケートとスピードデートを組み合わせ 上の口で言うことと実際の行動はどの程度一致するか調べたものになります。
確かに。
口で言ったことと実際に選んだ相手が違うもんね。
そうだ。
そして、女性は「優しい男性をキモい」と評価することがわかっている。
人間は自分の本心を理解できないと述べました。更に追い討ちをかけるような研究が存在します。
2014年の研究を紹介します。男性は、女性の優しさ 献身さに魅力を感じますが 女性は実際そうではないようです。むしろ、若干優しさに対して嫌悪感すら抱いてしまうようです。
Responsiveness may signal to a potential partner that one is concerned with her or his welfare, and may therefore increase sexual interest in this person. Research shows, however, that this proposition holds true for men, but not for women.
Why Do Men Prefer Nice Women? Gender Typicality Mediates the Effect of Responsiveness on Perceived Attractiveness in Initial Acquaintanceships
客観的な研究では、優しさはモテのシグナルにならず やや嫌いよりと言う残酷な結果でした。
女性が
「元カレが店員にキレるクソ野郎だった」
などといいますが、これはそんな男性に惚れたことがあります!と言う自己紹介と解釈するべきです。
女性が上の口で言う恋愛情報を信用してはなりません。
女性が発信する恋愛テクにはさまざまな誤りがあります。上記の記事に客観的な研究を含め事明細ですので 興味のある方は目を通してみて下さい。
だとしたら、結局どんな性格がいいのさ。
気になるよな。
キーワードは「性差別」だ。
これまで、女性が言う恋愛情報を信用すべきではないといいましたが では一体どのような性格の持ち主が好まれるのでしょうか。
女性が好きな性格は「慈悲深い性差別者」
では、女性が好む性格とは一体どのようなものなのでしょうか。
DaiGo氏の主張する「親切さ」の定義が難しいですが、客観的な研究は優しい男性を評価しないどころか少しキモいと評価することをすでに述べました。
研究では、女性に対して性差別的な信念を持っている男性がモテる と言うなんとも言えない研究結果が出てしまった。
うわあああああああ
2018年の研究を紹介します。女性は自分を対等に扱う男性よりも 性差別的な信念を持っている男性の方を好みます。
この研究では、性的に活発な少年は そうでない少年と比較して
・慈悲深い性差別(女性は素晴らしいが、男性の庇護が必要な弱い人たち と考える)
・敵対的性差別(女性を素晴らしいと思っておらず、男性の支配や調教が必要な人たち と考える)
を持っていることが判明しました。
Sexual experience (both coital and non-coital) is linked to a greater degree of hos- tile and benevolent sexist beliefs, but only within the male group.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6224861/pdf/main.pdf
慈悲深い性差別は卒業式の速さと関連し、敵対的性差別はゴムなしプロレスとの関連がありました。
更に女性が特に惹かれるのは慈悲深い性差別の持ち主であることが判明しました。
更にこの性格特性は、フェミニストであっても突破します。
2018年の研究を紹介します。慈悲深い性差別者は「侮蔑的」「恩着せがましい」と評価される一方、そのような態度をとる男性はそうでない男性よりも評価されました。それはフェミニストであっても同様の結果でした。
Importantly, the preference for a potential mate with BS attitudes applied to high as well as low feminist women, suggesting that BS is attractive because benevolence is a mate preference for women in general, not only for women who consent to traditional gender roles.
Benevolent Sexism and Mate Preferences: Why Do Women Prefer Benevolent Men Despite Recognizing That They Can Be Undermining?
研究では「慈悲深い性差別は一般の女性にとって好ましい性質である」という予想のもと、フェミニストとそうでない女性に分けて同様の検証を行いました。
興味深いのが、今回の研究では「恋愛相手として慈悲深い性差別者の男性」をフェミニストに評価させた結果、恩着せがましい態度や貶める態度の間接効果は、高フェミニスト女性により刺さってしまうことです。
このように、女性は上の口では優しい男性を好むといいますが、下の口では性差別的な信念を持つ男性に涎を垂らしてしまうのです。
待て待て。
「慈悲深い性差別」と「優しさ」「親切さ」ってなんの関係があるの?
いい質問だ。
ここからはこの「慈悲深い性差別者」がとる行動が女性にどう映るか考えてみよう。
「慈悲深い性差別者」は優しい男性に見える
根底にあるのは「やや性差別的な考え」ですが、それを女性は評価します。
2005年の研究を紹介します。慈悲深い性差別者は、好感が持てると評価されます。論文中では、慈悲深い性差別者を「温厚である」と女性は評価することを発見しました。
We argue that benevolent sexists do not match the mental prototype of sexist perpetrators, because they are seen as likeable.
The burden of benevolent sexism: how it contributes to the maintenance of gender inequalities
また女性は慈悲深い性差別者を「恩着せがましい」と評価しますが、それを認識した上で好感を持つようです。
女性のために仕方なく手を貸してやる 的な態度は女性のハートに刺さるようだ。
そうなのか。
慈悲深い性差別者は 妻や子供に資源を投資する男性であると予感させる
慈悲深い性差別は、あなたが女性や子供に対して何か資源(食糧 住処 等)を提供してくれることを予感させます。
1972年の論文を紹介します。慈悲深い性差別者の態度や行動は,女性が男性に潜在的な伴侶として望ましい特性を持っていることを予感させるシグナルとして機能することが判明しました。
We propose that attitudes and behaviors typically included under the rubric of BS are taken as signals by women that a man has characteristics that are desirable in a potential mate, specifically, that he is willing to invest (Trivers, 1972) by being protective, providing, and committed.
Benevolent Sexism and Mate Preferences: Why Do Women Prefer Benevolent Men Despite Recognizing That They Can Be Undermining?
具体的には,男性が保護的であり,提供的であり,献身的であることによって投資を厭わないというシグナルとして受け取られるようです。
なるほど。確かに親切だし、下手に仕立てに出過ぎない感じがいいのかもね。
その通りだ。
女性は格上の男性が大好きだから、格上感のある優しさにときめくんだ。
なぜ女性は「慈悲深い性差別者」に惹かれるか? 生物学的な説明
女性が「慈悲深い性差別者」に惹かれる理由ですが、生物学的には親の投資理論が関係していると思われます。
雄は繁殖のためにわずかな性細胞を提供すれば事足りますが、女性にとっての生殖の成功は、数カ月におよぶ妊娠とその後の授乳に左右されます。
親の投資理論によると、女性は自分に労力やお金などを費やす行動を取るつがいを好む心理的傾向が作られたとのこと。
男性のがっしりとした体格や財力がこれに対応するな。
では、どのような行動が「慈悲深い性差別者」的行動なのか考えてみましょう。
女性の評価する優しさ = 慈悲深い性差別者的親切
以上のように、男性の女性差別的な考え方に基づいた優しさを 女性は評価するとみて間違い無いでしょう。
最後に、それらの事例を紹介して終わりたいと思います。
①重い荷物を持つ → 女性は弱く、重いものを持てないから
②ドアを開ける → 女性は大切に扱われるべきであり、男性はレディファーストを心がけなければならないから
③女性のアクセサリーを褒める → 女性は頑張っておしゃれをしているのだから、褒めてあげなければならない
④デートの誘いは男性から → 女性は選ぶ側の性なので、こちらから提案して対等に評価し合う場を用意しなければならない
⑤ラブホの誘いは男性から → 女性からホテルに誘うのは社会規範上好ましくないので、男性側が責任を持って提案し誘導しなければならない
ここまで読むと、なんか一般に言われている優しさとは随分違うよな。
あぁ。様々な研究で女性は対等に扱われたくない ということも示唆されている。
これはその表れかもしれないな。
男女平等社会では、男性も女性も平等に扱うべきです。
しかし性愛においては
そんなことは全くない
ということを指摘しておきます。
女性は
自分より格上のヒーローのような王子様に護られ大切に扱われたい
のです。
なんなら対等に扱おうとする男性をキモいと評価します。
様々な研究で、女性は「男性の暴力性」に惹かれることが判明しています。今回の「慈悲深い性差別」は、暴力性の一種とみなすべきでしょう。
実際に研究では、犯罪者やサイコパスの男性に女性は強く惹かれ 実際に交際相手や夜のプロレスパートナーに恵まれることが判明しています。
このようなことを表の世界で堂々と誰も言えませんが、客観的な研究結果が支持するのは このように「表立って言えないような現象」なのです。
堂々と「慈悲深い性差別者」の行動を取らないとキモい
オドオドしながら「慈悲深い性差別者」的行動をしても、めっちゃキモいと思われて終了でしょう。
初めは慣れないかもしれませんが、実践的なアドバイスは「とにかく数をこなせ」ということになります。
なんで数なの?
自転車の練習を思い出してみろ。
何度もやって徐々にコツを掴んで 最後身につけただろ。
また、あまり大声で言えないのですが 心の底から
「女性は弱く庇護が必要な人たち」
と信じ、信念や性格を変えることも効果的です。
性格を変える方法については以下を参考にしてください。後天的に信念や性格を上書きする手法を紹介しています。
また、女性が如何に庇護が必要な存在か 知りたい場合は以下の記事を読むと良いでしょう。女性が感情的だったり 我儘に振る舞う理由がよくわかると思います。
今回の記事が、男性のモテやパートナー探しの助けになることを願って 記事を終わろうと思います。
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