「最近の曲、なんだか展開が早すぎて全然ついていけないな……」
いまだに平成の歌ばかり聴いているし、新しい流行りの曲をわざわざチェックして聴こうという気もあんまり起きない。「おれもいよいよ歳をとったんかねぇ……」なんて、一人で密かに黄昏れていました。
そんな中、ある目を見開くようなニュースが飛び込んできたのです。
2025年、大手カラオケチェーン・JOYSOUNDが発表した年代別カラオケ年間ランキング。20代から40代の幅広い世代でMrs. GREEN APPLEの「ライラック」が首位を独占する中、なんと10代(中高生)の部においてのみ、ポルノグラフィティの『サウダージ』が1位を獲得したというではありませんか。

10代のカラオケ1位がサウダージとか、二度見したわ。

え!?生まれる前の曲なのにみんな歌えるの凄すぎるおw

何を隠そう、私はポルノグラフィティの大ファンであり、いまだに彼らのライブに駆けつけては客席で発狂している重度のポルノファンの一人です。
『サウダージ』がリリースされたのは今から四半世紀も遡る2000年(平成12年)。現在カラオケの個室でこの曲を熱唱している中高生たちは、誰一人としてリリース当時に生まれていなかったことになります。
世間では「TikTokでバズったから」「レトロブームだから」と一言で片付けられがちですが、そこにはいまの10代がこの名曲に惹きつけられた、とても面白くて納得できる理由が存在しています。
本記事では、なぜ令和の中高生たちが25年前の『サウダージ』を全力で歌っているのか、僕なりの考察を交えながらその秘密を紐解いていきます。
普段は恋愛テクニックに関する研究を紹介したり、政治や社会批評を行っているこのブログですが、たまには自分の書きたい全く別の話題に触れてみようと思います。
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中高生が『サウダージ』をこれほど歌っている背景には、単なる一回性のブームではない理由が潜んでいるのかもしれません。
実際、YouTubeやTikTokを開けば、2021年に公開された「THE FIRST TAKE」での岡野昭仁の圧倒的なパフォーマンス動画が今なお再生数を伸ばし続けているだけでなく、有名VTuberや人気歌い手によるカバー動画、TikTokのショート動画など、あらゆる場所で『サウダージ』が聴かれ、カバーされています。
「名前は知っていたけれど、色んな人が歌っているのを観て自分もハマった」という中高生が爆発的に増えているのは間違いありません。
長くなるので、
秋に結論をまとめておきます。
ここからは、これらのポジティブな受容と時代的背景を、一つずつ詳しく紐解いていきましょう。
なぜ25年前の楽曲が10代のトップに君臨したのか?

一見すると不思議に見えるこの現象ですが、中高生を取り巻く環境や日常の体験を見ていくと、「なるほど!」と思えるポイントが見えてきます。
まず、10代が『サウダージ』を自然に受け入れている最大の土台として、幼少期からの家庭環境が挙げられます。親が日常的に聴いていた音楽が、知らず知らずのうちに耳に染み込んでいたという背景です。

親の車で聴かされた体験と、歌う快感が真っ先に結びついたんだろ。

確かに!小さい頃になんとなく知ってた曲ってカラオケで歌いやすいお!
車内で親が流していた音覚メモリー 〜家庭内での自然な英才教育〜

世代間の「家庭内文化継承」は非常に強力です。
現在10代(中高生)の保護者世代は、主に30代後半から40代にあたります。この世代こそが、2000年代初頭のポルノグラフィティ全盛期をリアルタイムで体験していた「ポルノ直撃世代」なのです。
子どもたちが幼少期の頃、家族でのドライブ中の車内や家庭のリビング、あるいは親が口ずさむ鼻歌として、ポルノグラフィティの楽曲は日常的に流れていました。
10代の若者たちにとって、『サウダージ』は「まったく知らない昔の曲」ではなく、「自分の幼少期の記憶に固く結びついた原体験」として耳に残っていたと考えられます。

確かに、親が聞いてた曲は耳に残るよな
SNSや動画配信サイトで人気歌い手やVTuberが『サウダージ』を歌っているのを目にした際、若者たちの脳内では「あ、この曲知ってる!」「親が昔聴いてた曲だ。好きな歌い手さんが歌ってるなら聴いてみよう!」という親近感と興味が瞬時に芽生えたのかもしれません。
親世代からの自然な英才教育が、令和の再ヒットを受け止める最高の土壌となっていたと言えます。
…ですが、これだけでは令和になってポルノグラフィティが10代で最も歌われている曲」である理由としては弱すぎるでしょう。
令和の中高生は、カラオケでサウダージを歌うと「いぇええええええええええいwwww」となるのです。
しかし、同じノリで私が高校生のときに浜田省吾を歌ってもそうはならないでしょう。
知っている曲であることに加えて、カラオケで実際にマイクを握った時に「本当に気持ちよく歌いきれるか」という物理的な理由も無視できません。近年のヒット曲のトレンドが、10代をサウダージに向かわせている側面があります。

最近の曲とサウダージの「圧倒的に違うポイント」がある。

え、、、なんだろう。
高音過多の「喉破壊ソング」だらけの現代に歌う、絶妙な音域の爽快感

カラオケという実用的な観点において、最も大きな理由の一つとして挙げられるのが「音域の狭さと歌いやすさ」です。
ボカロ文化の流行やハイトーンボーカルの増加に伴い、令和の最新ヒット曲(Mrs. GREEN APPLE、Ado、Official髭男dismなど)は、一般人が歌うにはあまりにも高音かつ高速で、メロディ展開が複雑化しています。

カラオケでAdoをちゃんと歌えたことないんだがw

喉ちんこが飛んでいくよねwww
カラオケで歌おうと試みても、途中で声が出なくなったり自滅してしまう曲が溢れかえっているのが現状です。
それに対し、ポルノグラフィティの『サウダージ』の最高音は地声でhiA(ソプラノのラ / 男性の限界手前)付近に設定されており、音階の振り幅(音域)が比較的コンパクトに収まっています。
地声のまま息を限界まで吹き込み、自分の声量の限界で叫ぶように歌い上げることができるため、プロレベルのハイトーン技術がなくても「最高に歌えて気持ちいい!」という爽快感を得られる神がかったメロディ設計になっているのです。
カラオケの本来の目的である「声を張ってストレスを解消する」「気持ちよく歌い切る」という快感を、現代の若者たちは『サウダージ』に見出しているのかもしれません。
歌いやすい名曲が存在し、親世代の記憶があったとしても、それを令和の10代に正しく認知させる決定的なキッカケが必要です。

VTuberとFIRST TAKEが若者の導線を完全に完成させたわけだ。

岡野昭仁さんのTHE FIRST TAKE、口からCD音源以上でビビったよね…
VTuber・THE FIRST TAKE・アニメ文化が張り巡らせた「令和の導線」

潜在的な記憶と歌いやすさがあっても、若者に届く「きっかけ」がなければヒットは生まれません。令和のデジタル空間には、『サウダージ』へ若者を誘う強力な導線が張り巡らされていました。
第一に、VTuberや人気歌い手によるカラオケ配信です。星街すいせいをはじめとするトップVTuberやインフルエンサーたちが、YouTube等の配信で『サウダージ』を定番曲として熱唱。これにより、10代の日常的な動画視聴の中で曲との接点が当たり前になりました。
第二に、2021年に公開されたYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」での衝撃的なパフォーマンスです。ボーカル・岡野昭仁氏が披露したアコースティックアレンジの『サウダージ』は、口からCD音源以上の圧倒的な声量と圧倒的歌唱力を見せつけ、数千万回再生を記録。
「ポルノグラフィティというバンドの凄まじさ」を若い世代の目に焼き付けました。
さらに、ポルノグラフィティは『鋼の錬金術師』(メリッサ)や『僕のヒーローアカデミア』(THE DAY)など、各時代を代表するメガヒットアニメの主題歌を長年担当してきた実績があります。アニメファンでもある現代の10代にとって、「ポルノグラフィティ=信頼のロックバンド」という前提認識が最初から形成されていた可能性が高いでしょう。
さらに視点を広げると、現代の音楽シーン全体のスピード感に対する若者の心理的変化も見えてきます。次々と生まれ変わる流行の波の中で、若者たちが最終的に辿り着いたひとつの答えが存在します。

音楽シーンに限らず、ファッションもYouTuberでも、なんでもだな。

令和全体の問題ってこと!!!?
令和の「流行の高速消費」に疲れた若者は、時間の流れに耐えた「平成ブランド」に辿り着いた
時代的な背景として「高速トレンド消費への疲弊」も大きな要因です。
令和の音楽シーンは、サブスクリプションサービスとTikTokの普及により、歴史上最もコンテンツ消費のサイクルが早い時代に突入しています。毎週のように新しいアーティストが登場し、バズったフレーズがSNSを駆け巡っては、数ヶ月後には消費し尽くされていく。
この目まぐるしいトレンドの波に対し、一部の10代は無意識のうちに疲れを覚えるようになったのかもしれません。
「今流行っている曲」を必死に追いかけてカラオケで歌っても、半年後には流行遅れ扱いされるリスクすらあります。そうした流行の短命化の中で、若者たちが求めたのが「時間に耐えうる絶対的な価値」でした。

中高生にとって、何が流行るのか?みんなに受け入れられている価値なのか?は重要な問いだよな。

確かにw 流行りに乗れないとなんとなくクラスメイトにも馴染めないことがあったりしたなぁ笑
四半世紀(25年)という歳月を経てもなお色褪せず、親の世代から令和の若者にまで愛され続けている『サウダージ』は、流行に左右されないマスターピースとしての揺るぎないブランドを確立しています。
「いつ歌ってもダサくない」「時代を超えてかっこいい」という圧倒的な安心感と品質の高さこそが、トレンド追いに疲れた10代の心を惹きつけている側面もあるのではないでしょうか。
この凄まじい速さに対して、時間の荒波に耐えた価値は、中高生にとっても「安心して推せる材料」になるでしょう。
証拠に、今「平成・昭和ブーム」が若者の間にあるのも同じ理由なのです。
平成の名曲から「日本国民の名曲」へ

ここまで紐解いてきた通り、中高生の間で『サウダージ』がカラオケ1位を獲得した現象は、単なる一時的なバズや気まぐれなどではないのかもしれません。
親世代からの文化的継承、カラオケにおける圧倒的な歌唱快感、デジタル時代の完璧な導線、そしてトレンド消費への疲弊といった要素が重なり合った結果であると考えられます。
発売から25年。かつて2000年の日本を席巻した平成の一大ヒット曲は、もはや特定の世代だけの思い出の歌という枠組みを完全に踏み越えました。

推しの曲が世代を超えたのは本当に嬉しい。
これからもおれを発狂させてほしい!

愛が溢れてんねぇw
親から子へ、そして令和の中高生へと歌い継がれることで、時代や年齢の壁を一切感じさせない「日本国民の名曲」へと脱皮・進化を遂げたと言えます。
そんな彼らがデビューしてからすでに27周年。
小学生のころから好きだったアーティストがいまだに現役なので、本当に心から「彼らを推してよかった!」と思えます。
一人のファンとしても、この素晴らしい楽曲が新しい世代に愛され、進化し続ける姿を見られるのは至福の極みです。
ぜひカラオケの個室でマイクを握り、自分の地声の限りを尽くして『サウダージ』を叫んでみてください。きっと時代を超える本物の熱量が、あなたの身体を芯から突き動かしてくれるはずです。
ポルノファン歴15年の僕が選ぶ 次に10代が聞くべきポルノの曲5選
最後に、ポルノファン歴15年の私から、『サウダージ』でポルノグラフィティの凄さに目覚めた10代(中高生)の皆さんに「次に絶対に聴いてほしい神曲」を5曲厳選して紹介します!
どれも『サウダージ』に負けず劣らずのメロディと熱量を持った名曲ばかりなので、ぜひプレイリストに入れてみてください。
1. アゲハ蝶(2001年)
『サウダージ』と並ぶ、ポルノグラフィティのラテンロックの最高峰!エキゾチックなハンドクラップ(手拍子)と切なくも情熱的なメロディラインは中毒性抜群です。
もしかしたら、サウダージとセットで聞いたことある中高生も多いと思います。
「サウダージの雰囲気が好き!」という人なら100%ハマる、カラオケでも絶対に盛り上がる一曲です。

ライブでは、最後のサビの前に全員で歌うんだ。
最高だぞ、マジで
全員で「ララララ~~~~~~~」と熱唱するシーン。
マジで会場にいたら、中毒性半端ないから!!!!!
2. メリッサ(2003年)
アニメ『鋼の錬金術師』の初代オープニングテーマとしても有名な大ヒット曲。
イントロの伸びやかなベースソロから一気に加速する疾走感と、サビで一気に視界が開けるような開放感がたまりません。ドライブ感あふれるロックチューンを聴きたい人におすすめです。
3. まほろば○△(2005年)
渋谷の道玄坂にあるラブホ街「円山町」を題材にした、大人の色気と切なさが漂う隠れた名曲。
「まほろば」という美しい響きと、夜の街のアバンチュールを描く新藤晴一の艶やかな歌詞世界が見事に融合しています。
そして、歌詞を読んでいただければわかりますが、10代の大好きな「だいぶエロい歌詞」に”ポルノグラフィティ”の本気を見ることができます。
「もっと裸でタブーを泳ごう」
「知らない君の奥深くを 身体でわかり合いましょう」
「なぜに身体と気持ちを競わす?」
どうやらギターの新藤晴一の経験談?から書き上げた歌詞みたいです。
少し背伸びをしたい10代や、大人びた刺激的なストーリーに惹かれる中高生の心に間違いなく刺さる一曲です!
4. テーマソング(2021年)
令和のポルノグラフィティが放つ、力強い応援アンセム。
当時新型コロナウイルスの真っ只中だったころに発表された応援ソングです。
「周りと比べて焦ったり、自分を見失いそうになる日々」にそっと寄り添い、背中を力強く押してくれる温かく熱いメッセージソングです。勉強や人間関係に悩む中高生の心に、ストレートに突き刺さるはずです。
5. はみだし御免(2026年)
『サウダージ』から始まるポルノグラフィティの音楽の旅は、どこまでも奥深く熱いです。ぜひこの5曲から、新たなポルノの名曲たちに出会ってみてください!


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