まずは極端な例から見ていきましょう。
そこから思考を出発し、現実的な落とし所を探る手伝いになると思います。
社会保険料が「所得連動」である、という最大の抜け穴
無料パートの最後で「社会保険料の多くは所得連動である」と予告しました。ここが、すべての起点です。会社員をやめた人間が加入する国民健康保険の構造を、正確に見ていきましょう。
所得が43万円以下なら、所得割はゼロになる
国民健康保険料は、いくつかの要素を足し合わせて決まります。その中心が「所得割」です。計算式はこうです。
所得割 =(前年の所得 − 43万円)× 料率
この式をよく見てください。前年の所得が43万円以下なら、カッコの中がゼロ以下になり、所得割はゼロになります。
さらに、所得割以外の「均等割」「平等割」も、低所得世帯には軽減措置があります。所得が43万円以下の世帯は、これらが7割軽減されます。

つまり、所得を43万円以下にすれば。。、

国保はほぼ底値まで落ちる。所得割ゼロ、均等割7割引き。これは脱税でも裏ワザでもない。国が法律でそう定めてる。低所得者の保険料は安くなる、というだけの話だ。
年金も、会社員をやめれば激減する
年金も同じ構造です。会社員が入る厚生年金は、労使合わせて18.3%という重い料率。しかし会社員をやめれば、加入するのは国民年金
── こちらは定額で、厚生年金よりはるかに軽い。
しかも、所得が低ければ国民年金保険料の免除申請が可能です。全額免除・一部免除という正規の制度が、法律で用意されています。
私の記事では何度も主張していますが、すでに国民年金は未納免除含めて負担率は50%程度です。
これが意味するのは「国民年金は持続可能ではない」ということです。

つまり、会社員という立場を降り、現金所得を最小化した瞬間、社会保険料は「ほぼゼロ」の世界に入れる。
これは制度の欠陥でも抜け穴でもなく、「低所得者の負担は軽くする」という、制度本来の設計をそのまま使っているだけです。
どうせ年金制度なんて我々が高齢者になった頃にはほとんど存在しないのですから、さっさと降りてもほとんど困らないです。

つまり… 働かなければ勝てると

正解だ。
働かずして、勝利しよう。
問題はただ一つ。
「所得を43万円以下にして、どうやって生きるのか」。
これを次に解きます。
現金所得を絞っても「貧しくならない」唯一の方法 ── 自給自足

「所得を43万円以下にしろ」と言うと、ほとんどの人はこう思います。
「そんなの飢え死にだ」と。
しかし、それは「円でしか価値を手に入れられない」という思い込みに過ぎません。
円を介さずに手に入れる「豊かさ」
考えてみてください。あなたが円を稼ぐ最大の理由は、生活必需品を買うためです。
では、その必需品を円を介さずに手に入れたら、どうなるか。
- 食料:家庭菜園、自分の畑、地域コミュニティでの物々交換。米と野菜と鶏卵くらいは、土地さえあれば自分で生み出せる
- 水:井戸、あるいは湧き水・地下水が豊富な土地を選ぶ。水道料金も、上下水道にかかる各種賦課金も、限りなくゼロに近づく
- エネルギー:薪、ソーラーパネルと蓄電池。電気料金に上乗せされる賦課金からも降りられる
「円で食料と水を買う」のをやめれば、生きるために必要な現金は劇的に減ります。必要な現金所得が減る → 所得連動の社会保険料が下がる → 自由が増える。この順番です。

お前は「金がないと生きられない」と思い込んでる。違う。「金がないと”今の生活が”できない」だけだ。生活の方を変えれば、必要な金額そのものが変わる。
ただし、「最低限の円」は稼いでおけ
ここで一つ、釘を刺しておきます。完全に円を捨てるのは、極端すぎます。
スマホ、ネット、医療、移動
── これらは円がなければアクセスできません。日本人が積み上げてきた価値やインフラを、すべて捨てる必要はない。
だから、目指すのは「円への依存度を下げる」ことであって、「円をゼロにする」ことではありません。
現金所得を「必要最小限」まで絞り込み、その結果として社会保険料も最小になる
── この順序を間違えないでください。
移住先はどこか
自給自足を実現するには、場所選びがすべてです。
条件を間違えれば、ただの過疎地で孤立して終わります。
結論から言えば、有力候補は九州 ── 特に熊本・福岡です。理由を、3つの必須条件で説明します。
条件1:家賃が安い
固定費の最大項目は、住居費です。ここを潰せるかどうかが、生活コスト全体を決めます。
地方の家賃は、都市部の3分の1から5分の1。福岡県でも中心部を外せば家賃は劇的に下がり、熊本はさらに安い。現金所得が少なくても生活が回る土台が、ここで作れます。

東京なら1億円出してニワトリ小屋みたいな家しか買えない。
しかし、熊本の市街地なら4000万円で90㎡のマンションが買える。

そもそも東京で子育てするのって、不可能だよね…
はっきり言いますが、東京都の鶏小屋で子育てしている親はバカだと思います。
それで子供を1~2人作って窮屈に生活して少子化ダンス踊ってるんですから。
条件2:人口ボリュームが一定ある ── ただし「死んでいく土地」は除く
家賃の安さだけを求めて限界集落に行くのは、最悪の選択です。
物々交換や相互扶助の相手がいない。
医療機関もスーパーも維持されない。
結局、孤立して詰みます。
必要なのは、地方中核都市の経済圏です。
福岡市・北九州市・熊本市といった都市圏の周辺なら、最低限のインフラとコミュニティが維持されます。

「家賃が安い」だけで限界集落に飛び込むな。そこは”安い”んじゃなくて”誰もいらない土地”なんだ。

まぁ覚悟を持って住んでるんならアリかな?笑
そして、ここが多くの移住論で抜け落ちている視点です。「合計特殊出生率が低い土地」は、絶対に避けてください。

その上「支援」「福祉」「多文化共生」だの言ってる生産性のない民主党を支持している。
今は人口があっても、出生率が低い土地は「これから死んでいく土地」です。10年後、20年後にはコミュニティもインフラも崩壊する。
あなたが見るべきは「現在の人口」ではなく「人口の持続可能性 = 出生率」です。
公的データを見ましょう。
合計特殊出生率の上位は、沖縄・宮崎・島根・長崎・熊本。熊本はトップ5に入っています。そして九州は、全国的に見ても出生率が高い地域です。
つまり熊本・福岡を推す理由は、「水・家賃・中核都市圏」だけではない。人口が死なない土地でもあるからです。

死にゆく土地を選んだら最後だ。
社会保険料だけじゃない。地域の福祉と称して、高齢者のために何もかも吸い上げられるぞ。別の土地を選んで彼らを見殺しにするべきだ。

選挙権のない子供の時間と労働力をピンハネして美談のように語る始末。
これが死にゆく自治体の現実であり、高齢者が下の世代から何もかも奪っていく典型例だ。
条件3:水が綺麗

そして、自給自足の生命線が水です。
熊本市は、人口50万人以上の都市としては日本で唯一、水道水の100%を地下水でまかなう都市です。
ダムも浄水場もなく、市内に約100本ある井戸から汲み上げた天然水が、ほぼそのまま蛇口から出てくる。
この地下水保全の取り組みは、国連”生命の水”最優秀賞を受賞しています。

阿蘇の伏流水をはじめ、九州には名水地が数多くある。湧き水・地下水が豊富な土地を拠点にすれば、水を「円で買う」必要そのものが消えます。水は、飲用にも農業にも直結する、最重要資源です。

蛇口からミネラルウォーターが出るって、ちょっとずるくない???

ずるくない。それを”知ってて選ぶ”のが戦略だ。同じ日本に住んでて、水道代を払う人生と、蛇口から天然水が出る人生がある。お前はどっちを選ぶ?
この観点では、関東近郊なら秦野市なんかも悪くない選択肢でしょう。
秦野も町中に湧水があり、水道インフラで困ることはないでしょう。
他にも「湧水」という観点で調べると、魅力のある地をいくつも発見できますので、ぜひ探してみてください。
熊本・福岡以外の候補
「家賃安 × 中核都市圏 × 水資源 × 出生率が死んでいない」── この条件を同じく満たす土地は、他にもあります。
- 宮崎県(宮崎市):出生率は全国トップクラス。温暖で農業適地、家賃も安い
- 鹿児島県(鹿児島市):中核都市があり、出生率も高め。シラス台地由来の地下水・名水に恵まれる
- 長崎県:出生率トップ5入り(ただし平地が少なく、農業適地は限定的)
総じて、九州全体がこの戦略と相性がいい。北部(福岡・熊本)を選ぶか、南部(宮崎・鹿児島)を選ぶかは、あなたの農業志向や気候の好みで決めればいい話です。

都会のタワマンで消耗してる場合じゃない。お前の自由は”立地”で決まる。九州に来い。
では、これをみんなが実践する社会は健全なのか?
ここまで読んで、勘のいい読者はこう思っているはずです。
「全員がこれをやったら、日本社会は崩壊するのでは?」
その通りです。だからこそ、あえてその問いに、正面から答えます。
問題1:巨大な付加価値が、生まれなくなる
全員が「円で稼ぐゲーム」から降りたら、分業も、投資も、大規模生産も止まります。経済は確実に萎みます。
iPhone も、新薬も、高速道路も、半導体も ── これらは円経済の上に成立する巨大な分業システムがあって初めて生まれるものです。
全員が自分の畑に引きこもったら、人類はそうした「巨大な価値」を二度と生み出せません。

人類の偉大な発明「分業」ってのは、通貨の価値を国民が信頼しているから成立したんだよな。
ただし、生産性のない💩垂れ流すだけの高齢者のために給与の30%がピンハネされてる現状… どう考えても持続可能ではありません。
いずれ破綻することが確定しているのですから、一気にダメになって崩壊する前に離脱するのは悪くない選択肢だと思います。
崩壊してから、再構築のフェーズで労働市場に戻るのも悪くない選択肢だと思います。
問題2:コモンズ(共有資源)が、崩壊する
「そこらへんで魚を捕まえて食う」── これは、やる人が少数だから成立する戦略です。
全員がやったら、川も海も山も、あっという間に獲り尽くされる。これは経済学で「コモンズの悲劇」と呼ばれる、古典的かつ確実に起こる現象です。

じゃあ、やっぱりこれは”みんなにはすすめられない方法”ってこと?

そうだ。だが、それでいい。むしろ、それがいいんだ。理由は次の章で話す。
次の章に進む前に補足しますと、そこら辺の野山からサクッとタンパク源を確保するスキルは、今後50年以上重宝されるでしょう。
来る労働市場の崩壊、社会保障の崩壊、何かしらの大震災…
どれをとっても当座のタンパク源確保は全ての人にとって重要なスキルです。
問題3:通貨という「合理的な交換装置」が、壊れる
そもそも通貨とは、「価値を合理的に交換するための発明」です。
考えてみてください。iPhone の価値は、家庭菜園で育てた野菜、何個分なのか?
── 物々交換では、誰にもこれを計算できません。通貨があるからこそ、まったく異なる価値を持つモノを、合理的に交換できるのです。
全員が物々交換に戻れば、交換コストが爆発し、社会は前近代に逆戻りします。

だから、これは「社会全体の処方箋」じゃない。個人の生存戦略だ。そこは正直に認める。社会を救う話を俺はしてない。お前を救う話をしてるんだ。
ちなみに、社会を壊さない方法は明らかに社会保障改革です。
どう考えても持続可能じゃない仕組みに、国家予算以上のお金をぶち込んで、しかも生産性がない…
私は繰り返し主張していますが、日本国内の問題は全て「高齢者が邪魔だから」で説明可能です。
普通に考えたら、いかに高齢者優遇を削るか(=社会保障を削減するか)に思い至るはずなのですが、皆さんそんなことなさそうなので…
でも、9割の人間はこれを実行できない(だから、やった者が勝つ)
「社会全体ではダメ」── ならば、この記事は無意味なのでしょうか。
いいえ、逆です。「全員にはできない」ということこそが、この戦略の価値の源泉です。
所得を限界まで絞り、自給自足の生活基盤を地方に築く ── これは、口で言うほど簡単ではありません。
- 都会の人間関係、積み上げたキャリア、見栄。これらを捨てられる人間は、ほとんどいない
- 農作業の肉体労働、地方コミュニティへの泥臭い溶け込み、都会的な便利さの喪失。これに耐えられる人間は、少数派だ
- 「やろうと思えばできる」と「実際にやる」の間には、絶望的な断絶がある
だからこそ ──
実行できる1割は、収奪レールから合法的に降り、残りの9割が払い続ける中で、自由を獲得します。
これは椅子取りゲームではありません。椅子から降りる側に回るゲームです。そして、降りられる人間が、結局いちばん得をする。

みんなができないことだから、やった人が勝つってこと?

そうだ。「みんながやったら成立しない」? 安心しろ。みんなはやらない。やれるのは、この記事をここまで読んだお前を含む、ごく一部だけだ。だから、勝てる。
鎖を外す鍵は、あなたの手の中にある
「社会保険料をゼロにする」── これは、ケチの話でも、脱税の話でもありません。
それは、国家という巨大な集金システムの重力圏から、自分の人生を取り戻すという選択です。
賦課方式という名の鎖は、あなたが「円でしか生きられない」と信じている限り、決して外れません。
給料の3割を抜かれ、その穴はさらに50兆円ふくらみ続け、あなたは生かさず殺さずのまま、上流の誰かに貢ぎ続けることになります。
しかし、その鎖を外す鍵は、最初からあなたの手の中にあります。
それは、あなたが今日、何を自分の手で生み出せるか。畑の一畝、湧き水の一杯、薪の一束
── そのひとつひとつが、円を介さない「あなただけの豊かさ」であり、徴収レールから降りるための切符なのです。
収奪の構造を知った今、あなたはもう、知らなかった頃のあなたではいられません。
あとは、降りる側に回るかどうか。それを決めるのは、あなた自身です。




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