「日本は男女平等が遅れている」——メディアやフェミニストたちは、そう主張し続けています。
世界経済フォーラム(WEF)の「ジェンダーギャップ指数」では、日本は毎年のように低順位に甘んじており、それを根拠に「日本はもっと女性の社会進出を進めるべきだ」と声を上げる人も少なくありません。

たまに聞くよね。この話題。

あぁ。街中でフェミニストがジェンダー平等を訴えるデモとかやってるよな。
確かに、日本の古い価値観には
「女に学は要らない」
「女は子供を産んで一人前」
「女のくせに生意気だ」
等々、散々な女性蔑視ワードが並びます。
しかし、時代は令和になりました。
果たして本当に「日本は男女平等が進んでいない」と言い切れるのでしょうか? そして、そもそもジェンダーギャップ指数の基準は公平なものなのでしょうか?
この記事では、「なぜ日本のジェンダーギャップ指数は低いのか?」という疑問を掘り下げ、その背景にある要因を考察していきます。ジェンダー平等が叫ばれながらも、なぜ実現しないのか——その答えを探ってみましょう。
そもそも「ジェンダーギャップ指数」は本当に男女平等を表すことができるのでしょうか?
まずは根本的な問いから考えてみようと思います。
そもそもジェンダーギャップ指数ってどうやって求めてるの?
ここからは、日本のジェンダーギャップ指数の現状を見る前に その計算方法について考えてみましょう。
ジェンダーギャップ指数が低い とは聞きますが、なぜ低いのか?その計算方法はどのようなものなのか?を真面目に考えたことがある人は少ないでしょう。

まぁ、調べるの面倒臭いし結果だけしか知らないよね。

よし。ではまずジェンダーギャップ指数の計算方法から見てみよう。
毎年、世界経済フォーラム(WEF)が発表する「ジェンダーギャップ指数」は、各国の男女平等の状況を数値化した指標です。
この指数は、経済・教育・健康・政治 の4つの分野における男女の格差を測定し、スコア化することで国ごとの順位が決まります。
具体的には、以下のような項目が考慮されます。
- 経済:労働参加率、賃金格差、管理職や専門職における男女比
- 教育:初等・中等・高等教育の修了率や識字率
- 健康:平均寿命や出生時の男女比
- 政治:国会議員や閣僚に占める女性の割合
この指数は、男女格差の「解消度」を測るものであり、女性が男性と同じレベルに達しているかどうか を評価する仕組みになっています。そのため、国ごとの文化や社会のあり方によっては、指数の数値だけでは実態を正しく反映しきれないこともあります。
次の章では、この指数をもとに日本がどのような評価を受けているのか、そしてなぜ順位が低いのかを詳しく見ていきます。
日本のジェンダーギャップ指数の現状
ここからは、日本のジェンダーギャップ指数の現状を確認していきましょう。
先に結論からお伝えすると、日本はジェンダーギャップ指数が低い国の一つとされています。
2022年7月に公開された「Global Gender Gap Report 2022」のデータを紹介します。
日本のジェンダーギャップ指数は146か国中116位と昨年3月の120位(156カ国中)より数字の上ではわずかに上昇しましたが、主要先進国では引き続き最下位となっています。

この結果は「日本人女性は諸外国と比較して差別されている」という主張の根拠によく使われるものです。
実際、2023年に公表されたデータでは 日中韓の東アジア諸国は軒並みジェンダー指数が低く 北欧や欧米諸国ではジェンダー指数が高くなることがわかりました。

日本は、ジェンダーギャップ指数と言う観点で 世界からは遅れをとっていると言わざるを得ません。

日本はこうゆうところダメだよな〜

では、なぜ日本のジェンダーギャップ指数が低いのか、一段階掘り下げて考えてみようか。
ではなぜ日本のジェンダーギャップ指数は低いのでしょうか?
すでに述べたように、ジェンダーギャップ指数の算出方法は健康・教育・政治・経済の4つの観点で調べられます。
よって、それぞれの観点で細かく状況を把握することが必要です。
2024年に日本BPW連合会が公表したデータを紹介します。日本のジェンダーギャプ指数の低さは「政治、経済」の項目によるものがほとんどの理由を占めることがわかります。

実際、「教育・健康」のスコアでは 世界平均を見てもかなり高水準のスコアが達成されており、女は飯を食うな とか 女性に教育は施すな のようにあからさまな女性差別は世界的にもほとんど撤廃されていることがわかります。
一方で「経済・政治」のスコアを確認しますと、以下のような方法で算出していることがわかります。

日本人の女性は諸外国と比較して政治に参加せず、管理職に就かず 労働量も男性より少ないことがわかります。

つまりどうゆうこと?

ジェンダーギャップ指数の低さは「政治・経済」の項目ゆえなので、議論のセンターピンはこの部分に注目すべきだということだ。
ほとんどの国で、健康・教育に関する男女のギャップは撤廃されていることがわかりますが その一方で政治・経済のスコア(特に政治)は依然として男女の差が比較的大きいことが現状のようです。
とりわけ日本は政治経済のスコアが諸外国よりも低い という結果でした。
では、ここから日本のジェンダーギャップ指数を上げるには何をすればよいか考えましょう。
なぜ日本のジェンダーギャップ指数は低いのか?
日本のジェンダーギャップ指数が世界的に低い理由を考える際、特に諸外国と比して 「政治」と「経済」 の分野でのスコアが極端に低いことがポイントになります。
ここでは、それぞれのスコアの算出方法を詳しく見つつ なぜ日本のジェンダーギャップ指数が低いか考えましょう。
政治分野のスコア
ジェンダーギャップ指数の政治分野では、国会議員や閣僚の女性比率 が主要な評価基準とされています。
換言すれば、女性の議員・閣僚・国や自治体のリーダーが増えれば、政治のスコアは上昇することになります。
日本では女性議員の割合が低いため、このスコアは極めて低くなっているのです。

たしかに、、、日本の議員ってほとんど爺さんばっかだもんな。

まぁ、それもそうだよな。
経済分野のスコア
経済分野のスコアは、女性の労働参加率、管理職比率、賃金格差 などで決まります。
ここで日本のスコアが低い理由のひとつは、女性の管理職進出が遅れていることです。
他にも賃金の格差や労働への参加も重要なポイントでしょう。
要は、日本人の女性が今より働き、お金を稼いで、管理職に昇進すれば自ずとジェンダーギャップ指数は改善していくことになります。

…ん?日本のジェンダーギャップ指数が低いのって、本当に性差別とか男性のせいなの???

気づいちゃったか笑
ジェンダーギャップ指数の欺瞞
これまでみてきたように、日本のジェンダーギャップ指数が低い理由は「政治・経済」のスコアにあり と話しました。
そして、よく見ると女性が諸外国の女性並みに頑張れば簡単に改善できるものばかりだと気づいたでしょう。
日本のジェンダーギャップ指数が低いのは、女性差別が原因だとされる論調を頻繁に目にしますが 実際は怪しいものだと言うことがわかってきたでしょう。

なるほど。。、

日本のジェンダーギャップ指数が低いのは構造的生産別によるものだと主張する動きがあるが、まずは疑うべきだ。
例えば、政治のスコアを上げたければ簡単です。
どの選挙区も一人くらいは女性が立候補しているでしょうから女性の有権者で結託して女性候補者に投票すればよいのです。
…が、そうならないのは 日本人の女性がちゃんとおじさんの政治家に投票しているからです。
経済のスコアを上げるのも簡単でしょう。
日本人の女性が今まで以上に働けばよいのですから。
実際には、日本人女性は諸外国の女性と比較して働かないことがわかっています。
令和2年に男女共同参画局が発表したデータを紹介します。日本人の女性は諸外国と比較して有償労働の時間が短く、無償労働(家事育児)の時間が突出して多いことがわかりました。

また、日本人男性の有償労働の時間も諸外国と比較して突出して多い実態も浮き彫りになりました。
頻繁にXでは、子供がいるかどうか怪しい限界フェミニストが
🫵👩「日本人のクソオスは仕事から帰ってきて育児をしない‼️女性は24時間365日働いているのと同じ‼️💢」
と言ってますが、この意見を丸呑みにするのは危険でしょう。

要は、家計の支えになる気が(諸外国の女性と比して)ないなら、そりゃあ育児頑張れよ。というだけのことなのです。

もちろん、夫が育児に参加するのは大切だ。別記事でも紹介しているが、子供の予後は父親の育児関与で決まると言う研究もあるくらいだからな。
ジェンダーギャップ指数は、男女の「選択の自由」ではなく、結果の平等 を評価する仕組みです。つまり、男性と同じ道を選ばなかった女性が多い場合、その国のスコアは低くなります。
しかし、これをもって「日本は女性が差別されている国」と結論づけるのは適切でしょうか?
日本の女性は「社会に出てバリバリ働くこと」よりも、「家庭やプライベートを重視する生き方」を選ぶ人が多いのが現実です。
それを「ジェンダーギャップ」として問題視するのは、果たして正しいのでしょうか?
「男女平等」から「女性は男女平等なんて望んでいない」論へ

これまで、日本のジェンダーギャップ指数が低いのは女性側が働かないし、政治にも参加しないからであって、要は自分達が悪いのでは?と論じてきました。
政治経済のスコアが低い理由の多くは自力で解決できると述べ、それを解決する気がないのに
「私たちは、差別されている!!」
は意味不明であると主張しました。

うーーーん。
確かにそんな気もするけどなぁ。

まだ納得できないのか?
確かに、一見女性の努力で改善することが可能な部分は極めて多いと言うのも事実でしょう。
ですが一方で「そもそも女性は不利であるという構造的な性差別があるから、努力してもガラスの天井に阻まれてしまうのでは?」という反論も聞こえてきそうです。
ここからは、実際に構造的な問題がそこにあるのか考えてみましょう。
構造的性差別は存在するか?
女性が政治・経済で高スコアを獲得できない理由は、構造的性差別にある と考える人も多いでしょう。
確かに昭和の時代だったら「女に学は要らない」のような女性蔑視ワードが平気で飛び交っていたのも事実でしょう。
ですが、時代は令和になりました。果たして本当に女性蔑視が存在するかは議論の余地があるでしょう。

Murasakiくんはどっち派なの?

私は断然「女性差別はほとんどなくなった どころか、なんなら優遇されまくっている」派だ。
ここからは、いくつかの観点で「女性の構造的性差別はほとんどなくなったばかりか、むしろ優遇されている」と主張していこうと思います。
Women are Wonderful Effect(女性は素晴らしい効果)
そもそも心理学では「女性はあらゆる点で好意的に解釈されるのでは?」と指摘されています。
いくつか事例をあげましょう。
2011年の研究を紹介します。人間が好意的であると評価される場合は 一体どんなときでしょうか。どうやら、人種文化年代問わず 女性である時点で好意的に解釈されるようです。
In contemporary research, attitudes toward women appear to be more positive than those toward men in samples of US and Canadian university students, and the evaluative content of the female stereotype is more favorable than the evaluative content of the male stereotype.
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/14792779543000002?
このように、女性であるだけで一定以上好意的に解釈される現象を 学術的には
Women are Wonderful Effect(「女性は素晴らしい!」効果)
として知られています。
これは、中年男性であってもTwitter(もといX)でネカマをすると、突然チヤホヤされて その効果の強力さに驚くことで確認できるでしょう。
この「女性はあらゆる点で好意的に解釈される」は、うっすらと実感している人も多いことでしょう。
そして、この「女性は素晴らしい効果」の適用範囲はれっきとした研究対象になっています。

確かにそうかも…

いくつか事例を挙げよう。
女性はあらゆる点で好意的に解釈される… と言うのは、経験上実感したことがある方も多いかもしれません。
実際、女性は悪事を働いても見逃してもらう可能性が高く、ASDであっても女性であることは好意的に解釈される独立した予測因子で、女性に対して吐く嘘は彼女を守るための嘘であることが研究から判明しています。
このようなバイアスがそもそも存在するので、女性は構造的性差別に令和の時代になっても晒されているとは考えにくいのです。

令和になってから急に女性が好意的に解釈されるようになったわけじゃないでしょ?

鋭いな。
他の観点も提供しようか。
女性はあらゆる優遇を勝ち取る
女性のことをついつい優遇してしまう心理が男女問わず備わっていることを述べました。
そしてこの結果、女性はあらゆる点で優遇を勝ち取るようになってきました。
実際に女性の要望は、論理的に正しいかどうか問わず 通過してしまうこともザラなのです。

その典型例が「大学の女子枠」だ。

なるほど。。、
詳細は別記事に譲りますが、女性は自らの意思で稼ぎにつながらない文学部や社会学部や音楽学部等を選択しているにもかかわらず、女性がSTEM系学部に進学しないのは構造的性差別によるものだとされ、一般入試で入学してくる(多くは男子生徒)枠を削って女子枠で容易に京都大学や東京科学大学などの有名大学に入学できるのです。
ちなみに女性は、自分のケアを勝ち取るためにこんな行動を見せることがあります。
1987年の研究を紹介します。女性は男性と比して「ケアしてもらうまで泣く」という行動をとる頻度が多いことが判明しました。
T tests for sex differences were conducted for each of the 35 acts of manipulation for each of the four instruments. Although significant sex differences occasionally emerged for a given instrument, only one act showed significant sex differ- ences across more than one data source. For example, the item “He or she whines until I do it” showed greater female than male performance frequencies for the observer data source in the instigation condition, t(90) = 2.82, p < .006.
Tactics of Manipulation
元の論文のタイトルは「Tactics of Manipulation(操作戦術)」ですが、文字通り人間はどのような戦略で他者を操作するのか?を調べた研究です。
このように、構造的性差別を槍玉に女性の不憫さに思いを馳せるのは 令和の時代流石に無理になってきたのだと私は思っています。
そもそも日本人の女性は「男女平等」を望んでいるのか?
日本のジェンダーギャップ指数を上げるために「男女平等を実現しよう!!」という動きを見かけることがあります。
しかし、本心は 日本人女性は本当は男女平等など全く望んでいないと思っています。

えぇ〜。それは流石に嘘じゃない?

そんなことはないと思う。
いくつか例を挙げてみようか。
男女平等を実現することは、確かに道徳的に正しいような気がします。
しかしながら、男女平等を望むなら、その負の側面も女性は受容しなければならないはずです。
男女平等になったら、女性は以下のような負の側面を受容しなければならないでしょう。
- 女性は子供ができても、少なくとも諸外国の女性並みに有償労働に時間を捧げねばならない。専業主婦などもってのほか。
- 子供を産んでいない中年女性は、中年男性の自殺率と同等程度になるまでハードワークし 責任を持った主体として行動しなければならない
- 女性は時に大黒柱として稼ぐことを受容しなければならない。上昇婚など存在しない。
- 男性に対して女性が暴力を振るうなら、男性から同等の仕返しがあっても 男女平等である。
これらの側面を日本人の女性が受け入れるとは到底思えないのです。

うっわ。キビシイな。。、

これが男性の生きる社会だ。そうなりたいと望むのが「男女平等」なのだろう?
男女平等を女性は望んでいないと言いましたが、私は賢い猿(ホモサピエンス)が進化の過程で獲得した適応の結果だから、そもそも男女平等を女性は受け入れられないと考えています。

女性は一度妊ってしまったら、十月十日動きを制限されてしまいます。
その上ヒトは他の生物種よりも未熟な状態で生まれてきます。そのため、出産した後も子供がある程度自立して行動できるようになるまで一緒に寄り添わなければなりません。

なんでヒトは未熟な状態で生まれてくるの?

大脳のサイズが関係している。雑に言うと、他の生物種より大脳が発達したことと引き換えに 未熟な状態で生まれ、すぐに歩いたりすることはできないんだ。
仮に、パートナーの男性が不健康で狩の能力も低く、仲間から雑に扱われている弱者男性だったらどうなるでしょうか?
生まれてきた子供のケアを、村の人が手伝ってくれることを期待できないかもしれません。なんなら、不健康な旦那の遺伝子を貰ったので、子供も不健康で早死にするリスクが高いことでしょう。
このように、そもそも女性は健康的で自分よりも格上の男性を選好することが、自分の遺伝子を効果的に拡散する有効な戦略になるのです。
これは、女性が男女平等など本心では望んでおらず、なんなら本心は格下でありたいとさえ思っている補完的な証拠と言えるでしょう。

一部の、男性から相手にされず淘汰されゆくフェミニストたちを除いて、多くの女性は 少なくとも
「あなたは男女平等に賛成ですか?」
という問いにはYESと答えるでしょう。
ですがこれは
「女性がもっと幸せに、過ごしやすい世の中になればいいな(私は専業主婦でいいんだけど)」
「男女平等、実現しないよりは実現した方がいいよね(私は男性みたいに大黒柱になるまで働く気はさらさらないけど)」
程度の意味なのです。
簡単にまとめると、自分の本心は言わないものの 道徳的に正しいっぽい「男女平等」はそれなりに支持できるから賛同している という、一種のLIAR GAME状態になっているのです。
ジェンダーギャップとかどうでもいいから、お互い楽しく生きようぜ

女性は男女平等を本心では望んでいない、、、と同時に 本来(多くの)男性も男女平等などどうでも良いのではないでしょうか。
確かに、淘汰されゆく限界フェミニストの主張は 自分は子供を産まないのに「男女の分断だけ後世に残して逝く」という意味で黙らせるべきだと思います。
ですが、男性には男性の役割/女性には女性の役割があって、それらの正の側面も負の側面も互いに理解して共感し合えば 無駄な争いも分断もなくなるのではないでしょうか。
「ジェンダーギャップ指数など、男女の分断の溝をより深めるだけだから そんなの真面目に考えるのやめようぜ」
と最後に一言主張して、この記事を終わろうと思います。
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