【論文】愛が先か、カラダが先か。Post SEX Period Theoryの科学

Hが先か、Iが先か。Post Sex Period理論の科学的考察 心理学

愛とは一体なんなのでしょうか。

ずいぶん哲学的な問いですが、正解があるのでしょうか。

クソニートくん
クソニートくん

随分と珍しい書き出しだな。

Murasaki
Murasaki

人間、たまにはそうゆう時期もあるさ。

愛とやらを語る上で避けて通れないのがカラダの関係ですが、どちらが先なのでしょうか?

そこで今回は「Iが先なのかHが先なのか?」と題しまして、愛情の科学を学術論文を基に解説していきます。

愛が先か、カラダが先か。

では実際に、カラダありきで愛が生まれるのか 愛があるからカラダの関係に発展するのか考えていきたいと思います。

そのために参考になるのが
学術論文
です。

クソニートくん
クソニートくん

マジで、なんでもわかるんだな。。、

Murasaki
Murasaki

あぁ。

科学者の執念が伝わってくるよな。

いくつかの学術論文を基に、この問いに関して一定の結論を出してみようと思います。

どうやらキーワードは「絶頂」かもしれません。

絶頂はなぜ起こるか?

バナナから大量の練乳を発射する男性

今回の記事では、愛が先かカラダが先かを論じますが キーワードは絶頂(オーガズム)かもしれません。

というのも、様々な研究で絶頂の役割が研究されており 日々新たな知見が生み出されています。

Murasaki
Murasaki

絶頂に関して研究しまくってる科学者は、変態に違いない!(適当)

クソニートくん
クソニートくん

僕もそんな気がする笑

そもそも絶頂はなぜ存在するのでしょうか。

絶頂が存在するわけ① : 優秀なオスを見分ける “Mr. Right仮説”

メスはオスの絶頂に導く能力を
長期的な伴侶としての価値を判断するのに役立つ情報
として利用するかもしれません。

男性が女性をオーガズムに導く能力は、女性のニーズや願望に対する気遣いや関心を示すシグナルとして機能する可能性があります。

2014年の研究を紹介します。女性が絶頂を経験する頻度は、パートナーの世帯収入、自信、魅力度などと関連することを発見しました。

Based on a survey of heterosexual female college students in committed relationships, how often women experienced orgasm as a result of sexual intercourse was related to their partner’s family income, his self-confidence, and how attractive he was.

Do Orgasms Give Women Feedback about Mate Choice?

更にその強度は、パートナーにどれくらい惹かれているか、週あたりの性交渉の回数、性的満足度、友人からの評価と関連していることがわかりました。

Orgasm intensity was also related to how attracted they were to their partners, how many times they had sex per week, and ratings of sexual satisfaction. Those with partners who their friends rated as more attractive also tended to have more intense orgasms.

Do Orgasms Give Women Feedback about Mate Choice?

更に性的満足度は、パートナーの肉体に対する惹かれ度合い、肩幅、絶頂頻度、強度と関連しており、強度は頻度よりもわずかに性的満足度を高めることを発見しました。

Orgasm frequency was highly correlated (r = .82) with orgasm intensity, and orgasm intensity was a marginally better predictor of sexual satisfaction than orgasm frequency. Sexual satisfaction was related to how physically attracted women were to their partner and the breadth of his shoulders.

Do Orgasms Give Women Feedback about Mate Choice?

女性にとって
「パートナーは妻や子に気遣いを示し、投資してくれるか?」
をテストするための解答が絶頂になります。

このように、絶頂を「男性の能力テスト」に使用するという仮説をMr. Right 仮説と言います。

Murasaki
Murasaki

絶頂でテストする って面白いよな。

絶頂が存在するわけ② : 交際相手との情緒的つながりを強化する “Long Term Pair Bonding仮説”

カフェで談笑する若いカップル

女性のオーガズムは、交際相手との情緒的結合と愛着を促進することで、交際相手に対する女性のコミットメントを促進するように機能するかもしれません。

クソニートくん
クソニートくん

つまり?

Murasaki
Murasaki

絶頂で男性をより好きになって、女性がもっと男性にコミットしたくなることを意味している。

1994年の研究を紹介します。生理学的な研究では、オーガズムに近づくにつれオキシトシンレベルが上昇し肛門の筋肉の収縮が起こることを発見しました。

In both men and women, very high positive correlations were observed between the percentage change in levels from baseline through orgasm of: OT and SBP; OT and EMG intensity prior to and during orgasm; APG and EMG.

Relationships among cardiovascular, muscular, and oxytocin responses during human sexual activity

また、主観的な絶頂強度はオキシトシンの増加レベルと関係することもわかりました。

ISubjective orgasm intensity correlated significantly with increased levels of OT in multiorgasmic women only.

Relationships among cardiovascular, muscular, and oxytocin responses during human sexual activity

実験では、女性13名と男性10名を対象に、収縮期血圧(SBP)、肛門筋電図(EMG)、肛門光電脈波(APG)を試験中連続的にモニターしました。

各被験者は、オーガズムを5分超過するまでの自己刺激テストを2回以上行い、オキシトシン(OT)レベルを測定するために、血液サンプルが連続的に採取されました。

クソニートくん
クソニートくん

オキシトシンが夜のプロレス中に上昇するんだね。

Murasaki
Murasaki

あぁ。

そして、オキシトシンと絆形成との関連を調べた研究がある。

オキシトシンとカップル間の絆形成には、直接的な関連があるかもしれません。

2011年の研究を紹介します。遺伝学的な研究では、人間のオキシトシン受容体遺伝子の変異が、人の絆構築や社会的行動と関連していることを発見しました。

These results suggest an association between variation in OXTR and human pair-bonding and other social behaviors, possibly indicating that the well-described influence of oxytocin on affiliative behavior in voles could also be of importance for humans.

Variation in the Oxytocin Receptor Gene Is Associated with Pair-Bonding and Social Behavior

実験では、ざまざまなサンプルから 異性との絆構築とオキシトシン受容体遺伝子(OXTR)の塩基配列のパターンを特定することで調べられました。

絶頂は脳の回路を再編し絆を生成する

フラメンコを踊る男女

これまで、絶頂が存在する理由は
①女性が男性の資質をテストする Mr. Right仮説
②女性が男性をより好きになるため Long-Term Pair Bonding仮説
の2点だと述べました。

Murasaki
Murasaki

存在自体が意味不明の絶頂に、こんな役割があるとは驚きだよな。

クソニートくん
クソニートくん

まぁそれがあるから自家発電やめられないんですけどね!!!!

人間にとっての絆は、友人を作ったり結婚生活を送るなど、自分以外の他者との関係を強固にするために重要な働きをしています。

絆を形成することにより、様々な点でサポートしてもらうことができ 単独で生活するよりも安全性が著しく向上するためです。

換言すれば、絆は「安全に生存していくための打算」の一種なのかもしれません。

この絆ですが、もしかしたら絶頂によって形成されるのかもしれません。

2024年の研究を紹介します。プレーリーハタネズミの絆形成の予測因子は 交尾の回数と射精の回数であることを発見しました。

Moreover, c-Fos induction across regions was strikingly consistent between members of a pair, with activity best predicted by rates of ejaculation. A novel cluster of regions centered in the amygdala remained coordinated after bonds had formed, suggesting novel substrates for bond maintenance.

Sexual coordination in a whole-brain map of prairie vole pair bonding

実験では脳神経のネットワーク解析を用い、行われました。

実験では、交尾の後に68の異なる脳領域に渡って分布する、7つの脳回路において大きな変化が起きていることが判明し、お互いに毛づくろいを行い、ストレスを感じた時に慰め合い、縄張りを共同で守るようになりました。

We identified bonding-related c-Fos induction in 68 brain regions clustered in seven major brain-wide neuronal circuits

Sexual coordination in a whole-brain map of prairie vole pair bonding
Murasaki
Murasaki

この実験では、絆の形成において脳のどの領域をチェックすればよいか?の示唆を与えていることになる。

この研究結果は、絶頂が絆形成を促進していることを暗示するものと言えそうです。

以上から、愛とカラダ どっちが先と結論づけるか?

耳元で何かを囁く男性

これまで紹介してきた研究は驚くべきものばかりだったと思います。

女性は絶頂を男性のテストに使用する一方で、男性との絆形成に一躍買っていることがわかりました。

更にラットを用いた研究では脳回路自体を再編し、その再編の予測因子は男性の射精回数でした。

クソニートくん
クソニートくん

うわ〜。
なんとなく、これだけ見ちゃうと。。、

Murasaki
Murasaki

だな。

愛には様々な形があります。

高校生のように、クラスメイトの異性にゆっくり惹かれあうのもまた愛です。

一方で
カラダの関係から愛情が構築されていく側面もまた事実
であるようです。

愛情が先か、カラダが先か?
の問いには、この記事を読んだ諸兄の判断で決めてほしい と結んでこの記事を終わります。

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