【論文】いじめの加害者は体内の炎症が少ない

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2014年の研究を紹介します。いじめの加害行為は、将来の炎症レベルを低下させ、身体的な健康上のメリットをもたらす可能性があります。

A child’s role in bullying may serve as either a risk or a protective factor for adult low-grade inflammation, independent of other factors

Childhood bullying involvement predicts low-grade systemic inflammation into adulthood

被害者が心身に深刻なダメージを負うのは想像に難くないですが、加害者はどうなのか?この研究では、体内の炎症マーカーである「C反応性蛋白(CRP)」の値を追跡して、いじめが生物学的にどう「体に刻まれるか」を調べました。

■ 調査方法(具体的な数字)

  • 対象: 「Great Smoky Mountains Study」に参加した1,420名
  • 期間: 子供期・思春期(9〜16歳)から若年成人期(19〜21歳)まで。
  • 測定: 最大9回のデータ収集を行い、血液からCRPレベルを測定。

■ 衝撃の結果

  1. 被害者はボロボロ: いじめられた回数が多いほど、CRPレベルが上昇。成人後も慢性的な低炎症状態が続き、将来の病気リスクが高い。
  2. 加害者は「超健康」: 驚くべきことに、いじめの加害者は、いじめに全く関与しなかった群(普通の人)よりも、成人後のCRPの上昇率が有意に低かった。
  3. 頑健なデータ: この傾向は、肥満度(BMI)、薬物使用、身体・精神疾患、他の家庭環境リスクなどをすべて考慮(統計的にコントロール)しても変わらなかった。

■ 結論:いじめは「健康の保護因子」? 研究チームは、「いじめの加害という役割が、成人後の低炎症状態に対する『保護因子(守る要因)』として機能している可能性がある」と結論付けました。
社会的支配(Dominance)を得ることが、生理学的なストレス反応を有利に変えているとしています。

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