2011年の研究を紹介します。パートナーに対して「自分のニーズを満たして当然」と考える心理的特性を測定する尺度(REQ)を開発し、その実態を解明しました。
研究チームは、恋愛における特権意識を単なる「ワガママ」としてではなく、以下の2種類の病的な状態に分類しました。
- 膨張した特権意識(Inflated Entitlement) 「パートナーは自分のすべてのニーズと願いを叶えるべきだ」という過剰な信念。いわゆる「テイカー(奪う側)」の心理です。
- 制限された特権意識(Restricted Entitlement) 「自分の純粋なニーズを表現することは不当である」と考え、自分の欲求を抑圧しすぎる状態。
研究では関係性強迫症状(相手が自分にふさわしいか執着する等)と病的な関心が「膨張型特権意識」を予測することが示されました。
一方で、愛着回避(親密さを避ける傾向)、病的な関心、および関係性の真正性は「制限型特権意識」を予測しました。
CFA confirmed two factors, inflated and restricted sense of relational entitlement. Relational obsessive-compulsive symptoms and pathological concern predicted an inflated sense of entitlement, and attachment avoidance, pathological concern, and authenticity in relationships predicted a restricted sense of entitlement.
Refining the Assessment of Entitlement in Romantic Relationships: The Sense of Relational Entitlement Scale—Revised (SRE-R)

この研究はイスラエルの成人854名(男性8.3%、年齢31.94 ± 8.02歳)が関係性特権意識尺度改訂版(SRE-R)」回答することで調べられました。
そのうちの一部(629名)は愛着尺度(ECR-S)にも回答し、447名は関係性の真正性(自分らしさ)、病的な関心、および関係性強迫症状(ROCD)の尺度に回答した。