2025年の中込敦士(千葉大学予防医学センター准教授)らの研究を紹介します。日本国内における生成AIの利用実態と、その利用格差の構造を大規模調査から解明したものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 論文タイトル | Emerging Generative AI Divide: Personal, Positional, and Resource-Based Factors Associated with Use and Reasons for Non-Use |
| 著者 | Atsushi Nakagomi, Noriyuki Abe, Takahiro Tabuchi |
| 掲載誌 | Telematics and Informatics(2025年12月18日掲載) |
2025年1月、日本全国の18歳以上のインターネット利用者13,367人を対象に、ChatGPT・Copilot・Geminiなどの生成AIについて過去1年間の利用実態を調査したものです。
調査の結果、生成AIを利用していたのはネット利用者全体の21.3%にとどまりました。そして利用率には明確な格差が存在し、男性の利用率は女性の約1.8倍でした。年齢が若いほど利用率が高く、大卒以上、学生、専門職、都市居住者、デジタルリテラシーの高い層、社会的つながりの強い層で利用が進んでいることも示されています。
非利用の理由として最も多かったのは「必要性を感じない」39.9%であり、「使い方が分からない」18.5%が続きました。
生成AIの普及は、既存の社会的格差をなぞる形で不均等に進行しています。その格差軸のひとつが、性別です。