2004年の研究を紹介します。男女関係を「資源の交換」として捉える「性的経済学モデル」を提唱し、奢りや求愛行動は経済的な資源の移動の一形態であると明らかにしました。
A heterosexual community can be analyzed as a marketplace in which men seek to acquire sex from women by offering other resources in exchange.
Sexual economics: sex as female resource for social exchange in heterosexual interactions
このモデルでは
- 女性は「供給者(セラー)」: 性的なリソースを所有し、提供する側。
- 男性は「需要者(バイヤー)」: 性的なリソースを求め、その対価を支払う側。
- 社会全体が「女性の性には価値があるが、男性の性には価値がない」という前提で動いています(例:処女性や貞操が女性にのみ強く求められてきた歴史など)。
という市場参加者と見立て、取引を行うことでコミットメントが結ばれることを表しています。

このモデルにおいて男性は、女性から性的なリソース(またはその可能性)を得るために、以下のような「別の資源」を対価として支払うことになります。
- 金銭・物質(食事代、プレゼント、経済的援助)
- 社会的地位・コネクション
- 時間・関心・コミットメント(結婚の約束など)
よってこのモデルでは性的関係の「価格(=男性がどれだけコストを払うか)」は、感情ではなく需給バランスで決まります。
- 供給不足: 貞操観念が強く「簡単に許さない」女性が多い社会では、価格(結婚や高額な贈り物)が上がります。
- 供給過多: 性放漫な文化では、男性が支払うべきコスト(奢りやコミットメント)は下がります。
- カルテルの形成: 女性コミュニティ全体で「安売りしない」という無意識の合意(=カルテル)を作ることで、男性からのリソース獲得量を最大化しようとする力が働きます。(ビッチ恐怖)