2019年の研究を紹介します。白い光は一般に「赤青緑の三色の合成」ですが、太陽光のように「青強めの三色の合成光」は眠気の改善に効果があることが確認されました。
The decline of melatonin levels was significantly greater after the exposure to blue-enriched white light. Exposure to blue-enriched white light significantly improved subjective perception of alertness, mood, and visual comfort. With regard to cortisol, we did not find a significant difference in the cortisol decrement between the two light conditions.
Awakening effects of blue-enriched morning light exposure on university students’ physiological and subjective responses
実験では、15人の大学生を、教室や講義室で推奨される照度レベル(500ルクス)で、暖色強化系(3,500K)と青色強化系(6,500K)の両方の白色光に朝1時間暴露させました。
その後概日系の古典的マーカー(メラトニンとコルチゾール)と、眠気、気分、視覚的快適性の主観的知覚を比較し調べられました。
以下は太陽光のスペクトルの分布です。見て頂くと分かるように、太陽光は青色側の光が 赤色側と比較して多く含まれていることがわかります。
今回の実験は、太陽光のような青多目の白色光(黒体輻射)が人間の覚醒と関連していることを示唆しています。