【論文】電子機器に記録するより紙媒体に記録したほうが集中力が上がる

2021年 東京大学の研究を紹介します。研究者は「紙の手帳」の脳科学的効用について調べました。結果、紙の手帳で予定を記録した群はそうでない群と比して予定を思い出す際様々な脳の領域が活性化していることが判明しました。

参加者は十八~二十九歳の四十八人(東大生および一般公募者)で、手帳群・タブレット群・スマホ群(各十六人)に分けました。参加者は会話文を読みながら、スケジュールの情報を紙の手帳(四色ペンを使用)、タブレット(スタイラスペンを使用)、スマホ(フリック入力か仮想キーボードを使用)のいずれかでカレンダーに書き留め、それから一時間後、スケジュールに関する問題に解答しました。その解答中の脳活動をMRI装置で測定した結果、タブレット群やスマホ群と比較して、手帳群の方が、記憶の想起に対する脳活動が確かに高くなったのです。言語に関係する脳の領域や、記憶処理に関係する「海馬」に加えて、視覚を司る領域でも活動の上昇が観察されました。

紙のノートの脳科学的効用

記録時に紙の手帳を使うことで、視覚的なイメージや手触りなどとセットで記憶された結果そのような結果になったと考えられています。

タイトルとURLをコピーしました