2023年の研究を紹介します。熟慮的思考は陰謀論を信仰することと関連しないことが示されました。
熟慮的思考と様々な個人要因との交互作用はほとんど有意ではなかった。これらの結果は,熟慮的思考が陰謀論信念を促進する個人要因の効果をさらに増幅させることはほとんどないことを示唆しており,熟慮的思考を養うことは陰謀論信念を減少させる上で効果的な対策であることを示している
陰謀論信念に影響を与える個人要因に対する熟慮的思考の調整機能の検討
この研究は、熟慮的思考をする人が熟慮を重ねた結果陰謀論にハマるのでは?という仮説を検証するために行われました。
論文では、陰謀論にハマりやすい人の特徴も指摘されており
- 科学的思考が弱い:合理的思考をしないタイプの人。
- 閉鎖志向型:新しい知識に対してオープンではない。
- 社会的無力感:社会システムや政治に対して自己の無力感を強く感じる。
- 特性不安:不安になりやすい性格的傾向がある。
- 孤独感と社会的協調性の低さ:社会階層が低く、収入が少なく、他人との協調性が低い。
といった特徴が陰謀論進行と関連していると指摘しています。